5日目(26日)

 マンダレーからヘーホーへ飛ぶ。空港に待っていたワゴン車で山道を抜けてカックー遺跡に向かうが、途中のミャンマーで最初のワイナリーに立ち寄る。標高1100mの丘陵地帯に綺麗な葡萄畑が耕作されて、ドイツ人の指導によりミャンマー期待の産業に育っている。試飲では4種類の赤、白、ロゼを楽しみ、一番お薦めの白ワインを一本買った。

 カックー遺跡に到着して、その威容を目の前にして素敵な昼食を摂る。色鮮やかな布を頭に巻いた少数民族パオ族の衣装を着た女性が、開け放ちのレストランで親切に対応してくれた。パオ族伝統の料理も良かったが、独特な頭巾の巻き方を見せて貰った。女性のそれは花が咲いた様に頭巾の端が見える様に巻くので実に華やかだ。私の頭で試してもらった男性用は素朴なものだが、楽しい体験をした。

 
                    パオ族の女性            真昼のパオ族の市場

 昼食後、日が高いので、先ずはパオ族の市場を歩く。地元の産品、ニンニクや豆類、穀物類が多い。野菜や魚肉の売り場は無いが、決まった別の曜日に出るらしい。

カックー遺跡の全景

  
 カックー遺跡は巨大な仏足跡を模った大掛かりな平地に、仏塔の数、なんと2478塔が寄進されている。最初にカックー遺跡がつくられたのはなんと紀元前3世紀のこと。インド人によってつくられた。そのため、インドのレリーフも目にすることも出来る。中央にある2つの大きな仏塔のうち1つは12世紀に建てられた。その他の小さな仏塔は主に1618世紀に建てられ、徐々に数が増えていきた。仏塔の数はこれ以上増やすことも減らすこともしないとされているため、現在では寄付をしてもカックーの敷地内に新しく遺跡を立てることはできない。静かに並ぶ仏塔の合間を歩いていると聞こえてくるのは仏塔尖端の飾りが触れ合う音色。まるで別の世界に迷い込んだかのような感覚に陥りる。ひしめき合った仏塔の上の風鈴が、吹き抜ける風に呼応して、一斉にざわめくのも楽しい。

 4人の旅なので、時間は余る。ガイド氏がパオ族の村の散策へ誘ってくれた。かつての日本の田舎のようにのんびりとして、出会う人たちもみんな笑顔だ。牛車で農仕事から帰る老人、女子寮の窓から手をふる生徒たち、生まれたばかりの母子とその家族、幼稚園でカメラの前で思い切りポーズをとる子供たち・・・われわれが忘れてしまったような平和な素朴さがうれしい。家々は竹で編んだ高床式が多いが、電気はもとより、衛星テレビアンテナも備えている家もある。

 

                     パオ族の村にて

 村の散策を終えて、インレー湖へ山を下る途中、小さな村で満開の桜に出会った。車を停めて、咲いていた寺の庭に入って見事な桜をしばし眺める。少し小振りな花なので彼岸桜なのだろう。この寺には、真っ赤なポインセチアが2mほどに育ち、南国の風情が漂う。柘榴の花も見える。15分ほどの停車だったが、誰にも会わず、これが普通の僧院の日常なのだろう。

 
                   桜とポインセチアが見ごろ

更に下れば山間の西瓜やニンニクの畑が整然と耕作されていて、さながら日本の田園風景だ。時には牛たちに道を阻まれる事もあったが、無事にインレー湖畔へ。そこから、出迎えのボートに乗って水上村の宿に到着した。宿の従業員たちが銅鑼をならして迎えてくれた。

 部屋は水上にあり、ベランダからはインレー湖が広がり、多くのボートが行き交っている。湖を燃やしながら対岸へ沈む夕日を楽しんだ。


     風鈴の音の散華を浴びにけり     抱かれて眠る赤子も日焼け止め 

             高床の上も下にも裸足の児 

     楚々として仏の村の早さくら     南国のポインセチアの育ちぶり


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