7・8日目(101112日)

 最終日は海がめ保護センターを立ち寄る。卵を保護しながら孵化させたり、子亀から大人の亀へ段階的に異なる水槽で育てたりしている。また、視力の無い亀、色素の無い亀、手足の欠けた亀なども保護されている。昨年、ジャワ島でも同じような施設を訪問したが、ウミガメの減少に対して各地で保護の活動が増えていることは何よりだ。

<生後1日の子亀、方向感覚の無い亀、色素の無い亀>

蝙蝠ら渋滞道路ひとつ飛び  


瘤牛や今年二度目の陸稲狩り 


所望するキンキン冷えの生ビール


涼風の直角に入るティールーム

ごきぶりのごとすり抜ける三輪車


羽抜鶏カシューナッツの畑駈ける


夕焼けて釈迦堂灯る峠道

島国スリランカの文化、歴史、自然、そして真面目な人たちがとても魅力的だった。通過した町々には工夫を凝らしたお釈迦様の大きな像が建てられている。幹線道路沿いでは家々が途切れることなく店が立ち並び、活況を呈している。多くの生徒たちがバスや三輪タクシーを利用している。識字率は95%と高い、大学へは8%が入学している。

スリランカ民主社会主義共和国の国旗はこの国の意思が現れている様に見える。赤地に黄色いライオンは人口の70%を占めるシンハラ人のシンボル。四隅には仏教の菩提樹の葉。左の緑とオレンジは残りタミル人のイスラム教徒とヒンドゥー教徒を表している。

公用語はシンハラ語とタミル語で、加えて英語の表記が併記され、交通標識を始め、公共のあらゆる所で表示されているのが興味深く、且つ、些か混雑な感じを持つ。日本と同様に大陸から少し離れた島国で、紀元前5世紀にシンハラ族が渡来して以来、仏教の伝来と相まって、穏やかな平和が維持されたきたのだろう。民族抗争が終了して、今後は観光が経済の柱になって行くと思う。

<バスを待つ回教徒の女子高生>

<ジェフリー・バワがデザインの国会議事堂と洒落たギャラリー>

 正式の首都スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ(通称コッテ)を通過した時に、バスの窓からスリランカの高名な建築家ジェフリー・バワの設計した国会議事堂が人造湖の中にその優美な姿を見せている。1982年に日本の大手建築会社が請負って完成した。更に、渋滞の中を抜けて隣接するコロンボへ入り、スーパーマーケットに立ち寄り、紅茶などを買う。

 帰国便までの時間を、ジェフリー・バワのデザインした洒落たギャラリーに入り、そこで、喫茶で過ごし、空港へ向かった。最後まで、熱心だった現地ガイドと行程すべてを巧みに運転しきったドライバーに感謝して別れた。

産卵日示す札より亀生まれ                亀の子のぶつかり合いて離れけり

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