2日目

泊まったホテルの目の前は最高裁判所のある目抜き通りで、二本の広い道路の間は公園となっている。朝食後、近くを一時間ほど散歩した。石造りの立派な建物の美術館もあったが、閉館している。

通勤する車は小型車が多いが、日本からの中古車もあるようだ。

この日は先ず、首都リマの半日バス観光。大統領府の前庭で衛兵交替が行われている。多くの観光客が見物に来ていて、そんな観光客目当ての物売りもいる。

1996年、革命運動家が天皇誕生日祝賀レセプションを襲い4か月に亘り600人の人質を取って立てこもった旧日本大使館にバスはフォトストップ。今は使われていないが、日本人だけでなく、観光スポットにあっている。新しい日本大使館の建物は車窓から眺めるだけだが、堅固な塀で防禦されている。

ガイドは昨晩と同じオオイシ氏で、「フジモリ大統領の誕生は思いも寄らなかった」とか、彼の周囲の日系人の間では、想定外の事だったようだ。日系市民から見た説明はなかなか面白い。

大統領官邸やカテドラルはピサロが築いたアルマス広場にある。ここを中心に都市を作り、彼がインカ帝国の首都であったクスコより1535年に遷都させた。

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大統領府の衛兵交替とアルマス広場

路上のひょうたん細工売り(彼から夫婦人形を買った)

リマの観光を終えて、空路でクスコへ向かう。ここはアンデス山脈のなか、標高3400mにあるインカ帝国の首都。1983年に世界遺産にも登録されている。

夕方、宿の近くを散策したがインディオの人達の生活の場が実にしっくりと古都の風情に合っている様に思えた。

弾痕を覗けば官邸草茂る 


移民して木乃伊となりぬ旱空 


黄金で塞ぎし脳外科夏微光 


太陽や夏のキスする像の下


三日月のひとつ星連れエル・ドラド

午後は黄金美術館を見学する。ペールの絵画や彫刻以外にもミイラやインカ特有の脳外科手術を施した頭蓋骨などの展示に興味を感じた。

ガイドのオオイシ氏が「一世の父は砂漠にミイラとして、葬られている。先週、その父と会ってきた」と話をしていた。

愛の広場のモニュメントとデザインされたベンチ

バスは海岸通りへ出て、「愛の公園」へ向かい、そこで昼食となる。

ここはリマ新市街の富裕層が多く住むミラフローレス地区にあるのが、恋人たちの公園。スペイン語では"Parque de Amor"といい、直訳すると「愛の公園」になり、愛を象徴するような恋人たちが抱擁しキスをする巨大なアート作品が置いてある。これはペルー人彫刻家ビクトール・デルフィンの"El Beso"(キスの意味)という作品で、妻とのキスを描写している。座ることが出来るベンチが多くあるので、カップルだけでなく家族連れなどが集まり、多くの愛にあふれた公園になって、また、観光客もひと休みにちょうどいい場所となっている。

海沿いにあるこの公園からの太平洋を望む眺めは絶景で、夕日が沈む夕方は特に素晴らしいと言う。