7月25日(金)

早朝便でジョグジャカルタからバリ島へ向かう。デンパサール空港で時間を一時間進め、日本との時差は一時間遅れとなる。バリ島のガイドはムリチャナ氏。バリ島は人口400万人で90%はバリ・ヒンズー教徒だ。観光保養地として有名だが、特異なヒンズー教の風俗にも興味を持っていた。

タナ・ロット寺院はバリ島南部のインド洋に浮かぶ小さな岩島に建てられたバリ6大寺院のひとつで、16世紀にジャワから来た高僧が建てた。干潮時には歩いて島まで渡れる。この時は腰まで潮に洗われて綱を伝わって渡っている人もいた。夕日の名所でもあるらしいが、時間の関係で、これは残念ながら見る事は出来ない。

午後はタマン・アユン寺院を訪ねた。17世紀にかつての王国の国寺として建てられ、バリで最も美しい寺として、「バリ州の文化的景観」として2012年に世界文化遺産に登録されている。通常は奇数層の塔だが、この寺院の境内には2層の塔(メル)もあり、11層が4基もある。サトウ椰子の繊維で葺かれたこの屋根の形はバリの至るところで見る事が出来る。

<世界遺産のタマン・アユン寺院>

割れ門を風の抜けゆく青岬

<空港近くの巨大なモニュメント>

神の棲む島へ夏涛を浴び渡る

夕食は旅程に無かったが、ガイドに頼んでお薦めのシーフード店へ連れて行ってもらう。海が静かな漁村、ジンバランは砂浜に添ってレストランが並び、眼前に夕日を眺めながら、新鮮な魚介の直火焼きを楽しんだ。

バリ島では寺の祭の初日に闘鶏が行われる。インドネシアではギャンブルは禁止されているが、バリ島のこの闘鶏だけは、古くからの伝統として、賭けも認められている。
試合前に左脚に鋭い刃物を括りつけ、片方が死ぬまで戦い、負けた鶏は料理される運命だ。

このタマン・アユン寺院には闘鶏場が建てられていた。
また、昼食を摂った料理屋にも唐丸篭に闘鶏が飼われていた。

その島まで続く参道のそれぞれの店前にはお供えもの(チャナン)が置かれてバリの信仰の深さが感じられる。チャナンはバナナや椰子の葉で作った皿に庭の花などで飾ったもので、方位を間違えないで置かれる。一度よそ見しながら間違って路上のチャナンを踏んでしまった事がありました。

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花揺れてブーゲンビリアの葉も揺れて

真向かいに夕焼けを置き海老を喰う

<タナ・ロット寺院へ渡る人々>

空港に近い海に面したクタのリゾートホテルにチェックインして、早速に専用車でタナ・ロット寺院へ出発する。多神教のヒンズーの島らしく、神々が多くの道路沿いの家々に置かれている。また、神々の石像を売る店が軒並みに並んで、供給過多ではないかと思うほどだったが、やがて、これらの石神様を置く家が如何に多いかを知る事となった。

<唐丸篭の闘鶏(軍鶏)>

<バリ島は三期作>

<夕日を眺めて浜での食事>

<タナ・ロット寺院入口の睡蓮鉢>

闘鶏の眼の煌々と炎気あり

夏空へ椰子の葉葺きの多重塔

昼食はこの参道の食堂でジャワ料理、少し辛味があって美味い。