9日目:1029日<マウント・クック→クライストチャーチ>

レンタルしたカーナビ

ホテルのベランダからのアオラキ(マウント・クック):夕日・月光下・朝日

『男塾』佐々木塾長と再会

 牧場や葡畑を眺められる道などを選びながら、ようやく、クライストチャーチに到着。郊外のスタンドで車を満タンにして町中へ入った。

 レイク・テカポからひとつ峠を越えた所で、予想通り二日前に会った『男塾』の佐々木塾長と会えた。ホテル朝食のビュッフェから少し余計に取って来た果物を手渡し、更に元気で男を磨く事を期す。

 一昨日と同じ道を走り、再び、レイク・テカポに立ち寄り、昼食を済ませて、露天のテカポ温泉を楽しむ。入湯料金はシニアはNZ$16(約1000円)でタオルを借り、更衣室で水着に着替えて温泉プールに入る趣向だ。シーズンが外れているのか、家族客一組と、若い男女以外はいない。プールは三段に亘って造られ、温度も少し違う。目の前にレイク・テカポを眺め、流れ落ちる温泉に肩を叩かせる。これですっかり疲れを落して、また長丁場の運転に入った。

晴れて静かなレイク・テカポ

春満月照らす山々つややかに

クライストチャーチの追憶の門(ここから先は立入禁止)

 クライストチャーチまでの道のりは230キロ程で、カーナビを使えば簡単に行けると思っていたが、側道の数が増え、また、標識がカーナビと異なったりして、選択が多岐に亘る。カーナビの表示も周辺の地図は一切出ず、走っている道と曲る道を示すのみだ。リルート指示の反応も遅い。

北からの逆光ナビの窓おぼろ

アオラキの凛たる嶺や春没日

残雪の峰はや目覚む曙光かな

 南島最大の人口を有する町で、英国風の建物が多く落ち着いた街並みと言われていたが、20112月の大地震で壊滅的な打撃を受けた。今はその復興のために、市内中心部は「RED ZONE」として閉鎖されている。我々はエイボン川に架かる「追憶の橋」の前に駐車して、そこから、建設途上の街中を金網越しに見るだけだったが、幾つもの重機が立ち並び、破壊の大きさを窺い知ることが出来た。

 夜明けのアオラキを見るべくベランダに出る。快晴だ。何枚も写真を撮って一時間程を過ごした。
 主峰のアオラキから朝日を受け、やがて光がサザンアルプスの峰々へと、大パノラマが眼前に広がる様は見事だ。小鳥の囀りが聞こえる頃に部屋に戻った。

逃げ水にリヤカー見たり日の丸も

「その後のサファリ」のTOP       back              next        home

残雪の山くっきりと道一本

国道80号線から望むマウント・クック(中央)

街全て立入禁止春寒し

 予約していた空港ホテルでチェックインを済ませ、レンタカーを返却した。メーターから1654キロの走行だった。この日はホテル内で夕食した。明日は早い。

 堪能したマウント・クックに別れホテルを出る。車から後ろを見れば、快晴の下でいつまでも常にこの山は視界の中心にある。今日は雲一点もない素晴しさだ。太陽の光でプカキ湖の色も明るいミルキーブルーに染まっている。所々に停車をしながら、この雄大な景色を多いに楽しんだ。

温泉プール(アルパイン・スプリングス)

風光る男美学はただ歩く

 次いで、閉店間際に郊外のモールのスーパーマーケットに入り、食品売り場などを観察する。ムール貝、鮭、ラムなどNZの新鮮な食材など、活気ある売場だ。古くからマリオ族の万能薬だった蜂蜜、健康食品のマヌカハニーなどもある。美味しかったワインも見つけて少し買った。

露天湯へ疲れた蜂も落ちいたる