ニュージーランド南島<豊かな世界自然遺産>

はじめに

 ニュージーランド南島の訪問地は南緯45度に位置している。北半球の日本では北海道の北端が北緯45度に当たる。南半球の十月下旬は四月下旬の北海道を裏返した、とても過ごしやすい時期なのだ。そんな南島を、場所を絞って、前回のポルトガルと同じメンバーでレンタカーでの気儘な旅をした。

残雪の峰々うつし湖暮れる

誘われてマリオと叫ぶ余寒かな

目一杯舌を伸ばして春うらら

ワイパーの一洗春の雪散らす

北解けて南斜面に残る雪

北島も含めて面積は日本の4分の3ほどだが、人口は僅かに420万人で羊の数は人の10倍。しかし、もともとは、蝙蝠と海洋の鯨以外の哺乳動物は生息しておらず、9世紀頃にポリネシアから来たマリオは鳥類や魚類を採っていた。

CAとキャンディーを配る女の子

<マウリ族のショウ:キーウィ・ハカ>

機内から春めくニュージーランドかな

<サザンアルプスとワカプティ湖とクィーンズタウン>

 ここはサザンアルプスに抱かれ、ワカティプ湖に添った観光人気の町だ。今回の旅程ではここにしかないマウリの伝統的なショウ―(キーウィ・ハカ)をホテルで予約してから小さな町へ出る。歩行者天国を抜けてゴンドラで展望台に登り、そこの劇場で鑑賞した。迫力ある歌と動き、特に、ラグビーのオールブラックスが試合前の儀式となっている、マウリの伝統のハカ(踊)や舌を出しての威嚇などが愉快な舞台だ。また、観客参加もあり、我々も男女分かれて舞台に呼ばれ気勢をあげた。

 展望台からはまだ日の残るワカティプ湖と残雪のサザンアルプスが美しい。ゴンドラで山を下り、街までの途中に墓地がある。広大な墓地らしいが、ほとんどが未だ空いている。19世紀の墓もあった。古い墓は鉄柵で護られ、開放的な新しい墓には花が供えられている。

NZ航空で夜を過ごし、北島のオークランドに到着。国際ターミナルで入国審査を受け、旅行鞄をカートに乗せて10分程歩いて国内ターミナルへ移動する。国内線のオークランドからクィーンズタウンまでは2時間弱。乗客の女の子がCAと一緒にキャンディーを配って、微笑ましい。

酪農、林業と観光が経済を支えている。GDPの9%を占める観光業では2011年には年間260万人以上の旅行者が訪れ、その国別ではオーストラリア(45%)、英国、米国が次ぎ、次いで中国が毎年二桁の伸びで増加している。また、留学生の受け入れ、教育ビジネスにも力を入れて外貨を得ている。中国、韓国、日本からの留学生が多い。

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1〜2日目:1021日(日)〜22日(月)<日本→オークランド→クィーンズタウン>

17世紀にオランダ人の到来でオランダのゼーランド州が国名の由来、それが今の英語読みになった。特に18世紀後半からは、英国のジェームス・クックの三度に亘る探検があり、その後、捕鯨の拠点として白人移民が急速に増えた。

ゆとりある土葬墓園や八重桜

<土葬の墓地>

春雪の舞うクィーンズタウン空港に到着し、Hertzで手続きを済ませフォードトーラスを借りた。三つの旅行鞄にはトランクが狭いのが弱点だ。運転は日本と同じ対面交通なのは良い。小さな町なのでホテルには3時PMにはチェックイン出来た。

 旅先の移動は全て車なので、成田へも車で走った。渋滞も無く進行したが、駐車場付近でカーナビの指示とかみ合わず、携帯で駐車場と話しながら到着する。先払いして第1ターミナルまで送ってもらう。

マオリとの幾度かの紛争もあったが、20世紀の初頭に英連邦内の自治領として事実上の独立を果す。現在もニュージ−ランド国王はエリザベス女王であり、その下に総督が女王の職務を代行している。議会は一院制でマリオも議席の保障されている。また、世界で最初に女性参政権は認められたのはこの国であり、2005年には三権の長(議会議長・首相・主席判事)と国王(エリザベス女王)、総督の全てが女性で占められた。

 この町で人気の海鮮料理店「ブリタニア」で夕食を楽しむ。生牡蠣やムール貝を白ワインと併せて堪能した。