色のなき風や峪守る五色旗

10月25日−2 (シッキム州都、ガントク → ルムテク僧院)

チベット仏教、ニンマ派の僧院、1910年に建立したエンチェイ・ゴンパへ行く。参道のマニ車を回して登れば、黄色い屋根に朝の光が映えて明るい。
 僧院建物の二階のベランダでは20人程の少年僧が勉強しているのが見える。地元の参拝客に混じって寺院内に靴を脱いで入る。中は撮影禁止になっているが、地獄極楽を表した曼陀羅などが、壁一杯に描かれている。この僧院はインド放送局の電波塔が立つ山の上にある。

うそ寒し壁に地獄図極楽図

僧院は犬の寝場所か秋うらら

天高く投げる硬貨の行きどころ

 ルムテク僧院はチベット仏教のカギュ派(紅帽派)の宗主、16代カルマパが、ダライ・ラマと共に中国から亡命して、ここを拠点に布教活動をした。彼を継いだ17代も中国で即位し、インドへ亡命したが、この僧院に在住していない。中国の探索を恐れて身を隠しているのだ。

 この寺は多くの経典を有し、また、僧院で務める僧たちの宿坊も立派に完備さている。しかし、この僧院の入口は銃を持った兵隊がいて、入場者を厳しくチェックする。我々もシッキムへの入境許可書の提示を求められた。こうした警戒は宗主の亡命に関わっている、即ち、中国のチベット問題をインド側から見た現実なのだ。
 
 本堂の正面に石塔が立っている、下から良く見ると塔の屋根に硬貨が一杯乗ってる。下から信者が投げて運だめしをしているらしい。何度やっても出来ないガイドのK氏は私が一度で乗せた事に驚いていた。楽しいひと時だっだ。


ルムテク僧院の本堂(上)、入口の壁画とその一部の六道輪廻図

新米か皿に手混ぜるカレー味

 ルムテク僧院の前で昼食を摂る。前日の移動が夜遅くなったので、この日は時間の節約を図るべく、昼食はランチボックスをホテルに作ってもらい、それを、ガイドやドライバーの人達と小さな食堂で一緒に食べた。
 彼らは顔見知りの仲間も入って、別に皿のカレーを手で混ぜながら口へ運んでいる。以前にタンザニアで経験したのと同じだ。ガイドのK氏がシッキム餃子を振る舞ってくれた。宿でも出たが、こんな小さな食堂でも丁寧に作って美味だ。

秋滝の飛沫く道悪つづら折り

ガントク歩行者天国のガンジーの胸像

寺から車で下り、州都ガントクの中心部、歩行者専用で比較的新しい目抜き通りを歩く。宿や店舗が並んで、デザインされた街灯が美しい。ガンジーの胸像は通りの中ほどにあった。傾斜地の多い中で、20メートル程も広い道だ造られて、ここを歩く観光客には暑いインドからの人が多い。

エンチェイ・コンパの参道

エンチェイ・コンパの本堂

ガンジーへ絹ショール掛け秋うらら

勉強する若い僧達

次は24キロ離れたシッキム最大のチベット僧院のルムテク向かう。山を一度ラニーブル川の流れる谷間まで下り、向かいの山の尾根へ登る。
 この道は正に羊腸の小径だ。行き交う車も結構あって、凸凹未舗装の道でのすれ違いや、曲がり道での追い抜きにはいささか恐怖を覚えるが、運転手は慣れているのか事故は見なかった。山肌を落ちる滝が道を横切る様に流れて、また下へたきとなっている箇所を何度も通過した。

マニ車まわしつ秋の寺詣り


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学び舎へ僧の連れ立つ秋日和

冷まじや壁に憤怒の歓喜仏