その他の民芸品

・パンガパンガの木皿(右:縦68cm)

タンザニア北部には霧に覆われたメルー山がある。標高4566mで、近くのキリマンジャロの5895mに比べては低いが姿の美しいと言われている。実は見たことがない。ここには数少ない黒豹も生息しているとの話もある。そのメルー山に、このパンガパンガの木があるとか、、。
或る日たまたま立ち寄ったダルエスサラームの国立博物館の売店に、このパンガパンガの木で作った大皿が売られた。めったにない事で、値段も張ったが、思い切って買い求めた。簡素なデザインで木質は重硬、木肌は少し荒め。聞くところによれば、乾燥に長期間かかり、乾燥後の寸法は安定し、狂いは無いとの事である。その後、一度もこの材質の民芸品を見たことが無かったので、珍しいのだろう。

・海泡石(メルシャン・ストーン)のパイプ(左)

タンザニアには煙草の葉の収穫、タバコの生産もあるが、この海泡石を使ったパイプが珍しい。タバコを詰める部分をこの石を加工して仕上がっている。手触りがよく、熱の伝わりがよいと聞く。タバコは止めたので、これを試す機会がなかった。吸う人にとっては実用的な土産として良い思い出の品になった事だろう。後年、ロンドンで売られているのにも出会った。
石の部分にはウジャマの彫りを施したものもある。

・ダチョウの卵

別に民芸品ではないが、時々、土産屋が用意して、この卵の殻を売っていた。底に小さな穴を開けて、中身を抜いた、卵そのままである。
後年、南アフリカで、彩色した卵に出会った。綺麗なイースター・エッグのダチョウ版である。
でも、のっぺらぼうの卵の方が何かを語りかけてくるようで面白い。
(左はタンザニア製で鼎のマコンデ彫刻で保持、右は南アフリカで購入の彩色卵)

・素焼きの水差し

容器は重要な家財である。当時は未だ、プラスチック製の容器は少なかった。トタンのバケツも都市では売られていたが、地方では素焼きの壷がほとんどである。女姓が頭に載せてする仕事であるが、水源から水を運んで、煮炊き用に土間に置いておく。でこぼこの土間に直接おくため、壷の底は丸いほうがかえって安定するのだそうだ。ひとつくらい記念にと思ったが、買いそびれた。それとは別個に都市型の水差しをもらった。
(これは、結婚祝いのインド系現地人のお返し品)


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