句集『縞馬』:日本のサファリ<2013年(平成25年)−4

箱根の「山のホテル」のつつじを見た。たまたま平日にドライブをして昼食する為にホテルの駐車場へ入った。この季節は入場料金800円を課しても入場制限するほどに混むのだが、平日の昼前だったので、幸運な時間帯だったのかもしれない。靄の様な雲が掛かった富士だったが、カラフルなつつじ苑から眺められて何よりだった。カメラマンを連れて、韓国系の花嫁花婿とその親族が明るい庭園に談笑していた。このホテルにはチャペルもあるし、近くには箱根神社もあるので、こんな風な光景も多いのだろう。

 小学校で俳句作りを教えたり、また、俳句の仲間とは吟行あり、句会あり、かつ又、その後の飲み会も嬉しい。

聖五月カエサル風に誕生す

<下呂温泉郷>

名古屋在住の長男宅に孫が誕生。藤沢からは遠隔地の名古屋の病院での高齢出産には心配もあったが無事に生まれた。誕生直後と退院してから2回、車で出かけたが、母子共に順調で安堵した。

 ついでに、初めての名古屋市内の熱田神宮や帰路には下呂温泉を訪ねたりして、車の旅を楽しんだ。

江戸城を抜け平成へ白日傘

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丈高く大空つかめ今年竹

初産の授乳は難し新樹光

遠富士を置き一景のつつじ苑

チョゴリ着る婚のにぎわい五月富士

木洩れ日や末社の屋根の苔の花

片陰の湯浴み女と眼を合わす

<馬籠の坂>

東京の鳩もつばめも来ない駅

青葉騒バテレン訴人へ銀五百

<熱田神宮にて>

<句会場の料理屋の洒落たデザート>

獄中でそっと皮脱ぐにしき蛇

<山のホテルの見事なつつじ>

ゆるやかな水車の軋み花菖蒲

サングラス外し昼餉の五平もち

読み難き宿場高札梅雨湿り

<妻籠の高札>

青あらし気丈たるべき稚眠る

山頭火全十二巻黴微香