句集「縞馬」:日本のサファリ<2012年(平成24年)―2>

母の介護プログラムにショートステイが加わって、若干、余裕ある日が出来た。近場の一泊旅行などが可能になったのだ。妹家族の協力をお願いしながら、海外旅行も続けたい。

立禅

 弓道をする人から、「坐禅に対して弓の作法は立禅である」と聞きました。矢が的に的中する事より、射る姿を通じての礼や品格が重んじられているそうです。確かにアーチェリーやなどの外国の弓に比べて、武器としては殺傷力には欠けていますが、古式ゆかしく形を守る悟りの境地なのかも知れません。 その姿は日本古来の美の伝統を守る形なのでしょうか。

箱根・駒ケ岳山頂からの富士

冴え返る星座真闇のカルデラ湖

3月号編集後記

久々の映画を3Dで観ました。タイトルは「Always 三丁目の夕日 ‘64」。オリピッンクを迎えた昭和39年の東京下町を、売れない小説家と自動車修理業の家族付き合いを中心に描かれています。還暦過ぎの人には、どこかで出会った様な「三丁目」です。東京タワーが出来て、新幹線が開通し、首都高が羽田から代々木の選手村まで完成したばかりで、右肩上がりの開発が進行する時代でした。そんな世相の中で、時代に遅れそうな作家と、時流に乗ろうと懸命な新しがり屋の修理屋を描いて、「本当の幸せとは何か」と問うているのでしょう。そのセピア色の映像を、最新音響装置で、3D眼鏡を掛けて鑑賞し、大いに涙腺を弛ませました。私事で恐縮ですが、  この東京オリピックで選手村の運転手として、東京中を選手や役員を乗せて走りました。東京を知り、そして、世界の広さと文化の違いを目の当たりにして、大いに啓発されました。

春雪に跳ねし番の獣跡

藤沢市・新林公園の梅

沼底の春が浮き来る泡の中   奥谷戸やひと雨ごとの春起し   春吹雪く大桟橋を船発てり

古民家の太き長押に吊し雛  サスペンダーの賓客来たる雛の宴

春昼や女ボクサーだけのジム  犬老いて麻薬ジーメン卒業す   春北風や税務署員の丁寧語

門かたく閉ざす教会牡丹雪

囀りのまんなか朝の露天風呂

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料峭や下駄を鳴らして僧が来る

20122月号らいらく

神奈川県・開成町の雛祭り