五月に次男が結婚した。式は10月にハワイで挙げる。お嫁さんの名前がメイ(五月)。いろいろな段取りを楽しくこなしてゆく。家族が増えて何よりだ。

五月の末に大雪に遇った。長野県の野辺山でゴルフを予定していたが、宿の窓からゴルフ場一面に雪が積もっている。前日の晩から降り続いていて、可なりの積雪だ。ここではプレイは出来ず、紹介してもらった近くのゴルフ場で、浅間山の雪景色を楽しみながら贅沢な時間を過ごした。

4〜5月には甥や姪の結婚式もあり、祝事が続いた。
 悲しい事は、6月に義母が急逝した。ショートステイ先で、動脈瘤破裂による明け方の突然の事だった(88歳)。

 

春愁や志功遺愛の眼鏡玉    婚姻を届けし佳き日風薫る

花粉症マスクのクレオパトラの目

 

路地いくつ渡り津軽の春料理   卯月波ときに隠れる烏帽子岩

でで虫や婆が迷子と拡声器

 

江ノ電の車窓はみだす夏の海   風入れてくぬぎ若葉の騒ぎだす

  天にまで綱を頼りのはじき豆

 

てのひらに一期一会や天道虫   聖五月やや抱く新婦を抱く新郎

   信濃来て雪の梅雨入りとなりにけり

 

青葉騒武田信玄生誕地      狂言のヌキ足サシ足なめくじら

澱みなき読経の声と滝の音

 

梅雨滂沱モノクロ映画の紅孔雀   太陽をぐるり二重の虹たてり

 

短文エッセイを続けてみよう・・・

らいらく6月号<塩をなめる>

スワヒリ語で「私はあんたより塩を余計に舐めている」と云う意味の諺があります。体力勝負の生意気な若者への苦労を知った年長者からの戒めです。タンザニアで多くの現地社員と働いた時に教わりました。工場の新規採用は10代の若者が殆どで、跳ねかえりも多かったのですが、マネジャーとして働いた私と同年の友人がこの言葉を発して彼らを治めていました。生き越し方を「塩」と譬えるのは洋の東西南北も同じ様です。

6月号:編集後記

まとめて「アフリカ」と括るほど雑駁な事はない、と感じています。この大陸はユーラシアに次ぐ巨大な大陸で、現在53の独立国(54番目が産まれそうですが)で形成され、エジプトやエチオピアなど数千年の歴史を持つ国々、植民地から20世紀に生まれた若い独立国。また、気候的にも砂漠の多い乾燥地帯、動物王国のサバンナなど、他にも宗教、言語、人種や気質など多様性があります。これを一口にアフリカで片付けるのは乱暴と云うものです。この表現を聞く度に、40年前にウガンダとの軍事ラインへ誤って入ってしまった私の旅券を調べたタンザニアの兵士が、「日本はインドのどの辺りか?」と尋問された事を思い出します。

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句集「縞馬」:日本のサファリ<2011年(平成23年)―3

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