(柴又散策から8句)
柴又や寅さん像と初写真 


総彫りの帝釈堂へ日脚伸ぶ 


福藁を腰に瑞龍見越し松 


仄暗き板本尊や初読経 


お飾や寅の浸かった産湯かも 


ふうてんの寅の啖呵や暖房館 


とことんと咳止め飴を剪るリズム 


獅子舞に右脳左脳を齧らせて 


  猿回し暫しコーヒー匙回す 


  ご苦労さん云うて溶け出す雪だるま 

句集『縞馬』:日本のサファリ<2016年(平成28年)−1

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柴又・帝釈天への初詣

人気のない矢切の渡し

 今年はオリンピックの年で明るい事を期待したいのだが、中国経済の陰りや原油価格の下落などで景気の動向が不透明になってきた。米国の大統領選挙の結果も気になる。

 身近な新年句会のいくつかに参加し、波誌の40周年記念号の準備も整える時期になってきた。みんなの協力で上手くまとまると思う。

初島にて

錦ヶ浦での初日の出

 6日には恒例の江戸下町を巡り、今年は柴又・矢切の渡し・寅さん記念館や浅草を案内して貰った

(恒例の箱根駅伝2句)
意気軒高三日青学幟旗 


箱根下り素手のランナー手袋も 

(熱海・初島にて4句)
初島の渚へ除夜の月の道 


初日いま金波銀波の相模灘 


初明りしかと動かぬ礁の鵜 


振り向けば富士真っ向に初日受け 

 新年を迎えた熱海の宿からの初日の出が素晴らしい。寝間着のままで空が仄明るくなる頃からしばらくの間、穏やかな海を眺めていた。沖の初島、海鳥も配して見事な日の出だった。

 快晴の元旦は熱海より船で初島へ渡り、家族そろってのちょっとしたハイキングを楽しむ。