句集『縞馬』:日本のサファリ<2015年(平成27年)−3

波の吟行にて袋田の滝(↓)

川の字に孫が寝に来る敬老日


夕顔の実を摘む尼の作務衣かな 


対岸に列なす車灯月昇る 


精緻なる伊能大地図秋灯し 


家系図の端に捨吉秋灯下 


新設の信号機です柿の里 


天高し尼はウィッグ・ハイヒール 


中国へ天孫降臨威銃 


秋水の筋目ととのえ滑り落つ 


ドローンもバンジーも飛ぶ竜淵へ 


骨上げにボルトが二本すさまじや 


コスモスや鶏舎の並ぶ札所道

今朝秋や目元優しき鬼瓦 


仰向けに蝉やすらかな大往生 


江ノ電の海見る窓へ花カンナ 


川鳥の惑う夜空や大花火 


秋暑しペットボトルの捨て所 


公園に自販機ずらり休暇果つ 


枕木の残る廃線虫時雨

ここも小江戸と称する佐原の街並み

母の新盆、一周忌も家族が揃って無事に終えることが出来た。

先輩、友人の訃報もあり、仲間の話題は「親の介護」から「己の病気」へ移っている。

隠沼(こもりぬ)へ駈け下りてゆく捕虫網 

 

タモ覗く少年の目や青葉騒   姿見を軽く拭きとる梅雨の明け

 

梅雨明けや路上ピエロの昼餉時   暑い暑い云うて地球を毀してる 

 

夏鴉一声始発のバスが来る   朝顔の昇り詰めての行きどころ 

 

冷房や子らよく跳ねるトランポリン  約束を違え漂う猛暑の日 

 

                  暑過ぎる地球何かが歪んでる

お祓いに子らの畏む七五三祝(しめいわい)

潮来にて

綿花の花
トヨタで貰った種が花へ、種までは行かなかった。

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潮来でスパー・ムーンを観た

ヘリ吊るす命の重み秋洪水(鬼怒川堤防決壊) 


辻褄の合わぬ家計費鉦叩き 


土牢の中は真っ暗昼の虫 


高原の色なき風とさまよえり 


エプロンの婆切り盛りの走り蕎麦 


長き夜の雨へシュプレヒコールかな
(安保法案)

ゴルフと俳句と句誌の編集は相変わらず。

旅は潮来→佐原市・伊能忠敬記念館→香取神宮→犬吠埼方面に一泊ドライブした。

この夏も異常な暑さで、年々、温暖化が進んでいるようだ。テレビ放映されるキリマンジャロの姿からは、頂上を覆っていた氷河がすっかり解けて黒い山に変貌してきている。

一方、南極大陸の雪は増えているなどの報道も聞かれる。政治・経済の目先の利害関係で環境問題は後ろに置かれる事が多いが、人口の増加と併せて、重要度を高める必要がある。次世代にも素晴らしい地球を残すためにも・・・・・。

花火大会を楽しんだ。開成町の酒匂川、江の島、茅ケ崎の花火。いずれも高層マンションからそれぞれの家族と夏を楽しんだ。