句集「縞馬」日本のサファリ<2010年―4>

20105月号

今年3月のワシントン条約締約国会議は、アフリカゾウの象牙の在庫を一回限り輸出を認めるよう求めたタンザニアとザンビアの提案を否決しました。自然死で集められた象牙が山積し、輸出による収益を象の保護に充てる算段でした。そして、国内の違法取引監視体制が整っている、象牙の主な消費国、日本と中国向けに限って輸出される見通しでした。否決の主な理由は絶滅危惧種の象の保護ですが、同じ会議で大西洋・地中海産クロマグロ(本マグロ)禁輸案も議論されました。捕鯨も含め、全てを同じにはできませんが、どこか根っこに共通なものが感じられます。木材も含めて、持続可能な生物資源の積極活用は良いと思うのですが・・

らいらく20105月号

桜前線北上中>
今年から気象庁の桜の開花予想は取りやめになり、民間会社が代わりに予想して情報を発信しています。本格的な春の到来を、桜の開花で感じ取るのは、日本の行事にもなりました。冬の寒さにも影響されますが、北上する桜の開花前線のスピードは時速概ね1.0キロとか、一方、梅は0.3キロですので、盛岡あたりでは開花時期が、ほぼ同じ時期のようです。桜と梅など一斉に花が咲く春の到来は、北国ならではの待ちわびた躍動感なのでしょう。

らいらく20106月号

<赤目便>
米国東海岸では「赤目便」と言われるきつい出張があります。西海岸のロスなどへのとんぼ返り出張の事を揶揄しての言葉です。東海岸を始発の九時便で五時間かけて西海岸に到着しますが、三時間の時差で未だ十一時です。そこで、その日の仕事を済ませて最終の深夜十二時の便で東へ帰ります。概ね五時間ですが、ここでも時差の関係で、ニューヨークでは既に朝八時になっています。そのまま事務所へ戻って仕事を続けます。寝不足で目が真っ赤になる為にその名が付きました。若い頃の遠い思い出になりました。

浅間山鬼の押出し

サイダーや水より淡き粒滾る

20106月号

中国や韓国の友人から、日本には懐かしい郷愁が残っていると言う人が居て、驚かされます。彼らの文化が日本に移転して息づいていると言うのです。茶道や華道、また相撲などが該当するらしいのですが、もともとあった大陸のこれらの作法は激しい民族の興亡で原型を留めなくなったのでしょうか。極東の島国に封じ込められた文化、それは島故に守られた文化だと彼らは言います。弥生人として渡来し運んだ文化を、以降、列島内では抗争があっても、外からの元寇を退け、植民地にもならなかったからでしょうか?終戦後、大きく変わった現在でも、近隣の国の人がそんな感慨を持つのは気分が良い話です。

囀りや皇女下りし峠道

御霊神社の紫陽花4

白杖の婦唱夫随や聖五月

バラ垣や赤いジャガーが鼻を出す

「日本のサファリ」のTOP       back             next          HOME

紫陽花の垣を揺らしつ江ノ電来る