句集「縞馬」:日本のサファリ<平成19年―4>





3月19日、今年から湘南国際マラソンが開催された。
江ノ島から二宮までの湘南海岸道路をを往復するフル・マラソンと気軽に走れる10キロ、更に、車椅子の競走が時間を置いて出発する。
道路を閉鎖してほぼ丸一日をこの行事に当てる。好天の中、ゲストの高橋尚子や間寛平などが手を振って気軽に走っていた。富士も走者の前方にあって、気持ちの良い走りだっただろう・・
冴え返る解体瓦礫から昭和
ほっほっほ暮れて白梅ぽっぽっぽ
綱弛む係留ボート浅き春
鰐口の一打春寒震わせる
火の島へ水脈のひとすじ藪椿
小魚のきらり瞬く春の潮
割れ海胆の針まだ動くカエサル忌
建長寺不惑の僧が雛語る
鉢底の春泥残す花舗の棚
啓蟄や走者の絶えぬ桜田門
B面に春愁ありやプチノイズ
筑波山へ初めて登った。句友の紹介で秋葉原から筑波まで最新の筑波エキスプレスで一気に行ける。秋葉原で食事しながらの句会でまとめる。
湘南の風やわらかし春マラソン
鷹鳩と化し韋駄天の桃太郎
つくば嶺に惚け除け地蔵とうかれ猫
春泥の靴を滑らす石の山
随身は倭建命や鳥の恋
やまとたける
囀りや狂う女峰の方位盤
桜の季節は、鎌倉が良い。回春院から山へ入れば、名前を付けても良いような大きな山桜に出会うことが出来る。
そういえば、回春院の谷戸からは野芹、野三つ葉、蕗、こごみ、筍までも収獲させてもらい、春の味を楽しんだ。いつまでも、そっとして置きたい自然だ。
天婦羅も酢も和え物も春の草
開山は宋より渡来諸葛采
花屑や埋もれし明治の落とし穴
春泥や丸太二本の行者道
霾や書店の奥の大辞典
桜蘂降る靖国の軍馬像
春雨や傘をすぼめる神楽坂
<湘南国際マラソン>
<筑波男体山の頂上と四六のがま>
<鶴岡八幡宮から段葛の桜>
<回春院奥にて丸葉スミレ>