新年の風情は徐々に少なくなってきてはいるが、それでも、他の行事よりずっとそれらしい。いつもは揃わぬ家族全員が、隣の母も入って、元旦の挨拶で食事が始まる。

二日、三日は箱根駅伝をテレビで見ながら、丁度中間点に近い所を走り抜けるので、応援見物に出かける。従って、通過する時間も10時半ごろと往路、復路ともに同じ頃である

一月の初句会にもいくつか出席して、楽しむ。

句集「縞馬」:日本のサファリ<平成17年(2005年)ー1

日矢の降る海を恵方と手を合わす

 

初日の出電子レンジは回りだす

 

ヘリが来て駅伝が来る二日かな

 

正月や富士へまっすぐ飛機光る

対角に正月凧や煤け土間

 

清白の大きく育つ名札より

 

武家屋敷障子に強き格子影

 

女みな出払いて良し小正月

老医師のぽつり「今年より閉院」

 

鳩サブレーひとつ手にさげ寒見舞い

 

托鉢や寒中銀座四丁目

 

十王も閻魔も嗤う堂寒し

母娘して良く似た咳で帰り来る

写真は上から:
鎌倉鶴岡八幡宮、横浜三渓園、皇居東御苑


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はたはたの寿司よく馴れて酒すすむ

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海鼠には耳はないらし一国者

降る雪のやがて無音となりにけり

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