句集「縞馬」:日本のサファリ<平成16年(2004年)ー5>

立冬を過ぎる頃には、その年の一年を思い返す気分になる。今年は「災」の年と巷間云われるほど、風水害、地震などの天災による被害が多かった。中越地震では多くの人が避難小屋で年を越した。
それに加えて、インド洋を襲った津波は、スマトラ島から、遠くアフリカ東海岸にまで被害が及んでいる。ケニヤやソマリアの被害が新聞にあるが、タンザニアの住んでいた家の辺りにまで水は入っていたかもしれない。
人の営みには関係なく、地球が少しづつ、変化しているのだろう。そして、その変化にちっぽけな我々はひとたまりも無い。

騙し絵のビルの北窓塞ぎ得ず

炉端焼ブーツ立ったり倒れたり

巡礼も野仏もまた毛の帽子

幕下の行司の声の冴えわたる

ゴリラまた千切れ毛布を千切りけり

綿虫の手にあり生命線もあり

てのひらに初雪ふれて消えにけり

煤払う梯子や遠く富士を見る

年の瀬や饒舌となる売り子たち

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鎌倉:朱垂木櫓(回春院の奥)

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