明通寺山門の仁王
安土城天主閣跡にて
<その他いろいろ>
閻魔等の憤怒の彼方山笑う 克介
仲間うち修学旅行が季語となり 克介
菅公の由緒の飛梅京の町中 弘道
蛍烏賊友と語らい京の宵 展子
東寺
鯖街道沿いの民家屋根
<沙沙貴神社>
楼門と神域包む春霞 弘明
雨しとど蝋梅香も失せ俯ける 幹男
<浄厳院>
信長の奪い来し堂春巡る 恭子
浄厳院梅の蕾に雨の粒 弘明
<安土城址>
階に春雨しきり靴の泥 恭子
無念かな野面を濡らす春の雨 克介
春霞安土城址を包み込み 暁子
春嵐や信長の意志吾得たり 道雄
安土城杖つく坂に春の雨 たかのり
夢半ば無念の涙か春の雨 美枝子
傘壊れ濡れて登城や春寒し 美枝子
春雨や石段登る傘の列 弘明
石仏を嵌め込む磴や落ち椿 萬地郎
春雨や安土城跡夢の跡 展子
<總見寺三重塔>
夢名残塔の屋根打つ春の雨 恭子
安土坂主なき塔に春の雨 たかのり
西を向き春雨になく安土の塔 弘道
浄厳院
今年もまた修学旅行を満喫しました。普通の旅行では行くこともない、大下さんの厳選した寺や神社を訪ねました。観光客の訪問もほとんどなく、時にはタクシー運転手も初めて知ったようなところ(若一神社)もあって、正に格調の高い旅でした。
毎年、事前調査もされて、スムースで行き届いた配慮の旅に参加者全員は感謝一杯です。今年は大下さんの妹の在米の岡本暁子さんも参加されて、総勢15名の華やかな旅になりました。
<北山杉の林・鯖街道>
残雪や倒木多き鯖街道 道雄
岩を噛む雪解の水や古街道 弘明
鯖街道ひと無き郷の土佐水木 幹男
鯖街道バスより疾き雪解川 幹男
雪解水集めて湾は萌黄色 幹男
春の日や媼が一人小浜道 幹男
残雪の街道過ぎて翠の海 美枝子
頑なな残雪今日は陽を浴びて 静瑩
雪解けの水の濁りは小浜の海へ 弘道
まだら雪泥田に鷺の佇めり 康子
春寒し鯖街道に残る夢 康子
<明通寺>
仏立つ厨子を照らすや残り雪 弘明
春光檜皮の反りの輝けり 恭子
春雨や塔もお堂も檜皮葺 萬地郎
<萬徳寺>
春の日や無明を照らす阿弥陀仏 克介
えみこぼる阿弥陀仏や小浜の春 静瑩
静かなる芽吹きの山の仏たち 美枝子
紅白をもて古寺の梅一分 美枝子
古の若狭の寺社へ春まだ来 展子
<若狭姫神社>
天を貫く千年杉や風光る 克介
春陰や一本の杉天を突く 弘明
若狭から大和へ送る春の水 展子
千年の杉の木肌に春嵐 康子
<羽賀寺>
紅梅や美仏在す峡の寺 道雄
けざやかに仏微笑む春の寺 恭子
<妙楽寺>
鐘の音の心に永し春はじめ 展子
<琵琶湖>
白髭の鳥居に寄せる春の湖 展子
棚雲の間に間に春の琵琶湖かな 萬地郎
3月5日:
集合は京都駅8時40分、そして、10時に安土駅で全員集合⇒沙沙貴神社⇒浄厳院⇒(昼食:仙五郎)⇒安土城の天主跡・総見寺三重塔⇒コープイン京都にチェックイン⇒(夕食:コム シェ ミッシェル)
梅小路公園
<若一神社>
道阻む清盛手植えの楠若葉 萬地郎
<六孫王神社>
新幹線やって来るぞと亀鳴けり 萬地郎
<東寺>
そよそよと春風駘蕩帝釈天 弘明
水温む逆さ東寺の五重塔 萬地郎
<東寺・観智院>
名職人の畳のきしみ春を告げ 弘道
観智院二天の画にも春霞 弘道
3月7日:
コープイン京都チェックアウト⇒若一神社⇒梅小路公園⇒六孫王神社⇒東寺の金堂・講堂・五重塔・観智院⇒(昼食:京都駅加賀屋)⇒解散
若狭の仏像(カタログより)
妙楽寺にて
若狭姫神社の千年杉
国宝の明通寺の本堂と三重塔
沙沙貴神社
妙楽寺にて
大下さんが用意した多くの資料は専門的で且つ分かりやすい。仏像や寺社の資料の他に、江戸時代後期の歌人、橘曙覧の独楽吟があった。何人かがその形で歌作りに挑戦して楽しむ。
たのしみはいやなる人の来たりしが 長くもをらでかへりける時 曙覧
たのしみは修学旅行の1ページ 歳時記片手に浮かべ居る時 恭子
たのしみは古稀の妹を子供と呼ぶ 姉と二人で旅をする時 暁子
たのしみはニュージャージーから来た姫と 酒を交わして近況聞く時 萬地郎
たのしみは熊野におわす神倉の 威き階段夢に見し時 克介
六孫王神社
3月6日:
コープイン京都⇒(北山杉林・鯖街道経由)⇒小浜市:明通寺⇒萬徳寺⇒若狭姫神社⇒(昼食:若杉末広亭)⇒羽賀寺or 歴史的町並み見学⇒フィシャーマンズワーフ⇒妙楽寺⇒湖西路⇒(夕食:アポロプラス)