ボルネオ:熱帯雨林のエコ・ツアー
ボルネオ島の面積は日本の約2倍。マレーシアのサバ州とサラワク州、ブルネイ、そして、インドネシアのカリマンタン4州で構成されている。そのサバ州最大、全長560キロのキナバタンガン川の河口近くで、ボートツアーによる自然観察、特に、野生象とオンウータンとの出会いを期待して旅行を決めた。今の流行り言葉ではエコ・ツアーだ。
マレーシア・サバ州のコタキナバルへは成田空港から直行で5時間の近さ。しかも、時差は僅かに一時間なので、身体は楽だ。成田空港カウンターで、ビジネスクラスへアップグレードしてくれた。
コタキナバルで乗り換え、この日は一気にサンダカンへ向かう。この間、僅か40分の飛行時間だが、ビジネスクラスの予約になっていて、マレーシア航空のラウンジが自由に使える。夕食をラウンジの軽食で済ますとは、気が利いたアイディアだ。ここでは野菜のサモサが懐かしかった。
サンダカン空港ではボルネオ専門旅行社のN社長はじめ数人が出迎えてくれた。ここで初めて、グループは9人と知る。このツアーはスカウ・リゾート施設の落成記念として最初のツアーなのだ。しかも、予約した順番は我々夫婦が1と2番と知らされていた。それがどんな意味なのかは翌日になってわかる。
空港からのバス車内でN社長が旅程の変更を、「良い話」と「悪い話」としながら説明していた。「悪い話」として、スカウ・リゾートの完成が思うように進んでいないこと。確かにソフト・オープンと銘打っていたので、多少の不便は予想していたが、可なり遅れているようだ。
「良い話」は野生象の集団を見る可能性が高いとの説明がされていた。
旅程が変って、空港より20分ほどで、サンダカンの高級ホテルへ入る。
ホテルではこれから一緒に案内してくれる哺乳動物生態のY博士も入って、ひとしきり歓談し、この日は早目に就寝する。
翌朝は快晴で南国特有の風と小鳥の鳴き声が心地よい。
一緒に朝食を摂ったY博士はこれまで15年もボルネオに滞在している。正にボルネオ通でもある。
泊まった英国風の瀟洒なホテルはサンダカンの小高い丘にあって、4☆のサンダカン最高級ホテル。博士によれば、ホテル建設のために外地より多くの木々を植樹したとの事。
十月のボルネオ闇に濁りなし
<ヤシなど外来種を運んで造ったホテルの庭園>
<サンダカンの上空から>