日盛りの崩れ遺跡のリンガかな

裳をゆらすごとく半裸の女神かな


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カンボジア自身による修復中の881年築のバコン(須弥山寺院)と参道のナーガ(蛇神

前期アンコール朝:ロリュオス遺跡群

先史時代としては紀元前3500年頃の新石器時代の遺跡があるらしいが、国としては2世紀にインド文化の影響下「扶南」が最初である。5−6世紀になるとクメール人が起き、七世紀には「真臘」として発展し、終には、「扶南」を併合する。しかし、八世紀になると、「真臘」は分裂、国内混乱が続く。そして、802年にジャヤヴァルマン二世が即位し、アンコール王朝を創設する。彼によって、ロリュオスに都の基礎が築かれた。

ロレイは893年築。王は灌漑用の壮大な貯水池をつくり、安定した水源の確保で、農業の発展を図った。その中央の小島に建てられたヒンズー寺院である。そこでは、乾季に十分な水と収穫を祈る儀式が行われた。ヨギ(女性器)に立つリンガ(男性器)に聖水を注ぐとか、寺院の中央に祀られている。今は貯水池の水は涸れている。

フランス極東学院修復のロレイ遺跡、上はヨギに立つリンガ