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句集『縞馬』:日本のサファリ<2019年−3

2月のミャンマー旅行、3月の熊野古道の修学旅行など、そして、好きなゴルフと俳句で楽しむ。

4月で平成が終わり、5月から令和の時代になる。この様な年号を持つのは日本だけとか、正に誇るべき遺産かも知れない。

4月末から5月にかけてのゴールデンウイークはこの御代替わりで10連休の祝日が組まれた。子供や孫たちが集まって、我々の金婚式、私の喜寿を少し早めに祝ってくれた。

この年齢になると、同窓会や同期会がふえてくる。身近な藤沢での湘南高校35組の同期会、そして、初めて出た慶応義塾の大規模な同窓会など、段々と歳を重ねると、そういう事への思い出の回帰が募るのかっも知れない。

毎月の『波』誌の編集を通じてそれぞれに分担してこなしているが、編集の皆さんと俳句をベースとした話も良い時間だ。

5月末に鎌倉教養センターで「サファリ(旅)と俳句」の講演をした。一昨年12月の湘友会での講演に引き続いてだったが、幸い好評のようだ。更に6月には現代俳句協会の多摩支部でも行った。

いずれも、PowerPointで旅行で撮った写真と動画、それと俳句で解説するようにした。ところが、5月の講演直前に、このPowerPointが起動しないトラブルが生じた。WordExcelも起動しない。大いに慌てて、JCOMNECに電話して助けを求めるが埒が明かず、新しい「Microsoft 365 solo」を購入して、そのMicrosoft社の顧客サービスを頼って、ようやく復する事が出来て、何とか講義に使えた。

4月に八重桜満開の新宿御苑、5月はユニークな刑罰展示の明治大学と、鎌倉・広町緑地、6月には深川、芭蕉記念館周辺、そして、6月末には中国の俳人たちと鎌倉吟行などで、これも愉快な俳句空間の時間だった。

剥落をしても気品の享保雛   

       
       ワイパーのゆるりとはじく牡丹雪


赤子背に税の申告春マスク   


       垣に咲き土にまた咲く紅椿 


若芝やゴルフカートに喜寿傘寿  


       飛花浴びて口いっぱいの蕎麦稲荷


縄跳びのかき混ぜている飛花落花   


       楠若葉土蔵の窓は半開き 


母の日や要冷房の花届く    


       ゆるキャラの役ひとつ終えソーダ水 


骨を切り鱧は炙りか湯通しか   


       泥の田へ裸の赤子喜々として 


阿久悠の部屋にダンベル窓青葉   


       螢火や獄門台に首ふたつ 


起動せぬワード・エクセル五月闇   


       蕉翁の遠まなざしや梅雨に入る


梅雨空や老いし前座の初高座   


       梅雨蝶の彷徨ひわたる潦 


玉眼の飛び出す閻魔半夏生

写真上から:吾妻山から 芭蕉記念館の芭蕉の花 鎖大師の龍舌蘭の花(百年に一度咲くとか・・)