「らいらく」誌 1月号より
チュツオーラの『やし酒飲み』(河出書房・池澤夏樹編集の世界文学全集8から)で読書の楽しさを久々に満喫しました。作者はナイジェリア生まれで、正規の教育は殆ど受けていませんが、国際的なアフリカ人作家です。死んだ「やし酒造り」探しに死者の町へ旅する「やし酒飲み」が遭遇する奇想天外な冒険譚。私はアフリカで五年間過ごしましたが、久々に当時の血が騒ぎました。面白さを保証します。
月刊「波」誌の編集後記と、「らいらく」誌へ寄稿している短文から選んで、このホームページに残すとする。
「波」誌2月号 編集後記より
女の子の初正月に母親の実家より羽子板がお守りとして贈られる風習があり、それには地域性も有るようです。神奈川でも西部で盛んで、東部の横浜や川崎では殆ど知られていません。雛人形店は「一都三県で伝わっても、鎌倉には伝わらず、藤沢でも長後、六会など北部にその風習は伝わるも、鵠沼、辻堂では余り知られていない。」との事でした。ある人は「北条治世下の仕来り」とも話していました。
昨年に私の娘が小田原へ嫁いで女児を出産し、正月を迎えるに当たり、思わぬ異文化が近くにあるのを知りました。全国的にはどうなのでしょうか?
春近し鈴を鳴らして木樵くる
海光へマスクの江ノ電運転士
雪女叩く花屋の窓ガラス
雪墜る釈迦堂の裏虚ろなり
江の島・岩屋よりの日没
遊行坂上る駅伝北風強し
遠富士へ先ず拝礼し初ゴルフ