句集「縞馬」:日本のサファリ<平成15年(2003年)−3/4

鵜の飛ぶや雨の波間の低さまで

焙烙の殻に火走る魂送り

頬杖す冷夏の浜の小商い

風に聞く川の向こうの運動会

信仰の山に発破や曼珠沙華

謁見の大使の馬車や菊日和

軽重をもろ手に比ぶ百匁柿

暗転や語り太夫の声冴ゆる


垂直に日を待つ稲穂まだ青し

土葱の呼吸の湿り古新聞

昔近所付き合いしていた同い年のH君が相模人形芝居の語り太夫をしている。その公演を丸の内北口の広場で見た。初めての体験であったが、素晴らしい語り太夫であった。
江戸木遣り、綾子舞などと共に、郷土芸能の伝統を守り抜いて欲しい。

7月にアラスカを走ったので、しばらくは静かに近隣に句材を求める。

奥秩父、三浦三崎、月見屋形船、御嶽などでの吟行句会である。

そんな中で、高校の同級生のI君と同じ吟行を楽しめた事はなによりであった。卒業以来だから、最初はお互いにわからなかったのは致し方ない。今後は楽しい付き合いが出来る。

相模人形芝居

初めて出会った皇居へ向う新任大使の謁見馬車

秩父札所26番円融寺、奥の院「岩井堂」

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