ギアナ高地

念願のギアナ高地へ行った。11日間の旅程の内、4日間以上を移動に費やした。ギアナ高地はベネズエラのカナイマ国立公園に位置し、世界自然遺産なっている。面積は三万平方キロ以上で、四国の1.6倍、その中に100余りのテーブル・マウンテン(現地語でテプイ)が屹立している。人類未踏の地もあり、地球最後の秘境とも言われる。

数年前からS旅行社のこの11日間のツアーに興味を抱いていたが、ようやくタイミングが合って参加する事が出来た。ツアーは女性の添乗員を含めて14名で、内、女性が10名だった。近年の女性の強さと逞しさを象徴するかの様だ。

成田から空路、日付変更線を越えて先ずはメキシコ・シティへ13時間を要して到着。乗ったアエロメヒコ航空の機窓からは新月の夜空に大きな北斗七星がず〜と一緒で、こんな大きな柄杓星は初めて見た。

 メキシコ・シティの空港ホテルで10時間ほど休憩し、ベネズエラの首都カラカスへ深夜便で5時間を要し、更に、国内線に乗り換えて1時間でプエルト・オルダスに着いた。

途中で昼食を簡素な食堂で摂った。到着したばかりの身体は日本時間の夜中の2時過頃だが、作りたてのとうもろこしのパンケーキと手作りのモッツァレッラチーズがとても美味しかった。食堂の裏にはマンゴの大木、庭の花にはハチ鳥が来たり南国の雰囲気が心地良い。

 日本からの長い行程が終って、最初の宿泊地に着いた時には、既に、夜の帳は落ちていた。夕食も簡素な壁の無い食堂だが、ウド隊長の盛り上げでもあって、疲れながらも和気あいあい、でも、蒸し暑い夜だった。

ビール手にレンタルCD選る山師

茂る木を下りて迷子のナマケモノ

 更に走ったところで、道に迷い出たナマケモノを見つけた。地上に降りるのは大変に珍しいとか、車から下りて、写真を撮ったりした。

 そこで、待っていた3台の四輪駆動車に分乗してギアナ高地へ南下する。ドライバーは4日間に亘って、ガイドも兼ねるウヴェ隊長とレノンとデイビットの3人で、何れも20年近くの経験を持つ。スーツケースは車の屋根に乗せて、防水用のシートでしっかりと固定する。最初の宿泊地のキロメトロ85までパン・アメリカン・ハイウェイの10号線を350キロほど走る。

主翼の灯ひとつ加えて星明り

 ウヴェはドイツ人で、チェルノヴイリ原発事故による放射能が流れ来るドイツに未練を断ちベネズエラへ移住した。レノンは何人かのガイアナからの難民のひとり、デイビッドは黒人との混血ムラーノ。いずれも我々には知らない事情・経緯があるようだが、愉快なガイドたちだ。

<ナマケモノとウヴェ隊長>

今夜より昨日の闇へ星流れ

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102日〜3日(1〜2日目)