ダルエスサラームを起点にして、タンザニア内のサバンナを抜けてケニアへ車を駆ける、いわゆるサファリを何回か体験した。その中でも、キリマンジャロの山麓を経由して、ンゴロンゴロ、セレンゲティをケニアへ入って、マサイマラ、マサイアンボセリへ続くサファリは、その広大さと動物の多さの点で卓越している。これ以上のサファリはないだろう。
ダルエスサラームに最も近いミクミ自然公園は車で約5時間。ここも動物個体数は多い。

バンガロー隣を象行く地鳴りして

大夕立象等のはしゃいで林揺れ

親を追う茂みに子象見え隠れ

雲の峰草原を食む犀親子


家族が揃っている象は小象にさえ注意すれば、ゆっくりと彼らを観察できる。しかし、群れから離れたはぐれ象は気が荒く注意が必要だ。セレンゲティの奥地で、このはぐれ象と対峙したことがあった。いつまでも、車の目の前で、耳を煽り、鼻を投げ、砂塵を上げて足踏む巨象に車のエンジンを止め、窓も閉じて、じっと見過ごす以外に手立てがなかった。しかし、普段は静かなそして賢い動物である。
密漁の犠牲で象牙を抜かれた屍もサファリの途中で出会ったこともあった。
大型草食動物は、サイもかばも含めてどこかひょうきんである。

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河馬の目の動く水面暑気払い