句集「縞馬」:日本のサファリ<平成14年(2002年)−4/4

丹精の菊は老爺の丈越せり

花梨の実いびつのままに育ちきる

木枯しを直角に折る築地塀

濡れて白山茶花散ってなお白し

枯れ色の種を遺して草折れる

皇居への道は真っ直ぐ銀杏散る

もののふの駆けし山道木の葉雨

良き運を買う手拍子や酉の市

葉牡丹の芯へ芯へと日を溜める

流木の焚き火弾ける潮の香も

傘をさす人ささぬ人雪銀座

煮凝りや遠来の友語り出す

戻り来る谺へ相打つ除夜の鐘

箱根仙石原のすすき

浅草・鷲神社の酉の市

日比谷公園の初雪

気風の良い江戸下町の祭や市は近年ますます盛んになっているようだ。俳句の仲間たちと冷やかしながらの吟行も楽しい。この12月は、酉の市を見てから、句会を浅草の鮨屋で楽しんだ。

また、この12月には、東京で句会の日に初雪となり、思わぬ句材に多いに創作意欲に駆られたのだが、、、。


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