朝一番にローテンブルグのガイドツアーで出発。中世の木組みの家々は花に飾られ、歩いて旅人を飽きさせない。犯罪博物館など中世の生々しい展示もあるようだが、我々は外から見るだけだった。

 その後、午前中にローテンブルグから180キロ西へ走りハイデルブルグへ向かう。ライン川の支流、ネッカー川の流れに沿った古城街道を下る。見晴らしの良い、ツヴィンゲンベルグ城ではフォトストップ。そのまま走れば、古城街道からラインの河下りと続くドイツ観光の華だ。

古くても若い息吹の溢れる大学の街、ハイデルベルグへ入る。到着して少し古風な昼食レストランで、白アスパラガスがあると言う。早速、別メニューで注文した。添乗員が気を利かせてくれた様だ。他の場所では、少し季節遅れだったらしいが、ここハイデルベルグでは、その調達が間に合ったのだ。彼女の対応に感謝しながら味わった。

 午後はハイデルベルグ城を見学する。34年前にタンザニアからの帰任の途中、幼い子供二人を連れて来た時は、のんびりとした時間を過ごしたが、今回はガイドのワイヤレスマイクから説明を耳に当てて走るように廻った。それでも、城から見下ろすハイデルベルグの街とネッカー川、それに架かる橋の景観は変らない。

この街は1386年に創設されたドイツ最古の大学を有し、ゲーテやショパンなど多くの詩人や芸術家によって称えられてきた。大学キャンパスとして纏っておらず、学部毎に異なる建物が街中に点在している。学生と観光客が交差する様に歩いている。マルクト広場では丁度、女子サッカーW杯を中継するために屋外用の大型テレビ車が準備されていた。「なでしこJAPAN」の活躍前で、帰国後に優勝の実況を観たが、現地ではドイツの連続優勝は当然の様に期待して、大いに盛り上がっていた。

 このハイデルベルグで、全ての観光は終え、バスは90キロ北上してフランクフルト空港へ。空港内でビールとソーセージで、女子W杯サッカーのフランス・カナダ戦を観ながら時間を過ごした。この時点では、「なでしこJAPAN」は予選リーグで一勝している。

満席の機内に最後の疲れを加えて、翌7月1日に成田空港へ到着した。

 

魔女火刑ありし広場へ撒水車     首枷と手枷足枷青葉闇     

 

ソーラーで巡る古城の船遊び     炎帝とソーラーパネル対峙せり

 

哲学の道へ尻向け猿裸足       楽士忽と日本の曲へ夏の雲

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7日目 : 6月30日 (ローテンブルグ→ハイデルブルグ→フランクフルト→帰国)

<ローテンブルグの街角、クリスマスの玩具屋、中世犯罪博物館の屋外展示刑具>

<古城街道からツヴィンゲンゲルグ城>

<ハイデルベルグの橋の風景、右は、中央広場で女子W杯の実況準備、橋の楽士、ブロンズの猿像>